Special Interview - Vol.3
主宰インタビュー③「ガクブチの日常」
Q.8
江島:
練習についてですが、基本的にはウォームアップと基礎稽古は毎日やります。筋トレを一通りに、即興劇や発声などですね。旗揚げ公演のときは僕が全部のメニューを決めていたんですけど、第二回からは参加者の自主性も高まって、いろいろと提案してもらう機会もありました。
とくに第二回『妄想家の弟子』ではミュージカルのパートがあったり、演劇研究会のメンバー以外の役者さんも参加してくれたりで、コミュニケーションをとる機会も増えました。実際かなり稽古の幅は広がりましたね。
あと、『妄想家の弟子』の練習のときは3,4キロを毎朝走り込んでいました。僕自身が体育会系だというのはありますけれど、足腰はやっぱり大事かなと。
練習についてですが、基本的にはウォームアップと基礎稽古は毎日やります。筋トレを一通りに、即興劇や発声などですね。旗揚げ公演のときは僕が全部のメニューを決めていたんですけど、第二回からは参加者の自主性も高まって、いろいろと提案してもらう機会もありました。
とくに第二回『妄想家の弟子』ではミュージカルのパートがあったり、演劇研究会のメンバー以外の役者さんも参加してくれたりで、コミュニケーションをとる機会も増えました。実際かなり稽古の幅は広がりましたね。
あと、『妄想家の弟子』の練習のときは3,4キロを毎朝走り込んでいました。僕自身が体育会系だというのはありますけれど、足腰はやっぱり大事かなと。
久湊:
演劇系の団体のわりには、まったくといっていいほどお酒を飲まない。原因は僕が飲めないことにあるんですが。でも、稽古のまとめ役みたいなものがあって、旗揚げ公演のときは江島くんに、第二回は演劇研究会の後輩の川﨑(雄太郎)くんにお願いしていたんですが、メリハリのあるいい稽古場だったと思いますね。
演劇系の団体のわりには、まったくといっていいほどお酒を飲まない。原因は僕が飲めないことにあるんですが。でも、稽古のまとめ役みたいなものがあって、旗揚げ公演のときは江島くんに、第二回は演劇研究会の後輩の川﨑(雄太郎)くんにお願いしていたんですが、メリハリのあるいい稽古場だったと思いますね。
Q.9
――いままでに影響を受けた作品といえば?
江島:
旗揚げ公演の構想中に拝見したある劇団さんの作品なんですが、登場人物がそれぞれ自由に喋っている、そのざわめきのなかで、ひとりの女性の声だけがなぜかはっきりと響いてくる、というものがありました。その女優さんの声だけを、ちょうどこちらが聴きたい音程にぴったり合わせて出しているわけです。感動しました。
江島:
旗揚げ公演の構想中に拝見したある劇団さんの作品なんですが、登場人物がそれぞれ自由に喋っている、そのざわめきのなかで、ひとりの女性の声だけがなぜかはっきりと響いてくる、というものがありました。その女優さんの声だけを、ちょうどこちらが聴きたい音程にぴったり合わせて出しているわけです。感動しました。
「声」を使った芝居、「音」を使った芝居
それが「声」を使ったお芝居、「音」を使ったお芝居をやりたいと思ったきっかけで、これは『おだいじに。』をやるにあたって僕が強く主張したところでした。そこにミナトが高校でやっていた吹奏楽やマーチングドリルの要素が噛み合ったりもして。
久湊:
さっき僕は演劇の「具体性」に惹かれたという話をした(Vol.1, Q.3)んですが、実は、その真逆というか、徹頭徹尾「抽象的」なお芝居に衝撃を受けたことがあります。藤田貴大さんの主宰されている「マームとジプシー」という団体の作品は、ものすごく抽象性の高いものだったり、不条理だったり、あるいは音楽的であったりと、それこそまさしく僕の知っていた演劇を超えていた。物語の最後に抽象性を活かす(Vol.2, Q.4)というのも、そこから影響を受けたといえるかもしれません。
さっき僕は演劇の「具体性」に惹かれたという話をした(Vol.1, Q.3)んですが、実は、その真逆というか、徹頭徹尾「抽象的」なお芝居に衝撃を受けたことがあります。藤田貴大さんの主宰されている「マームとジプシー」という団体の作品は、ものすごく抽象性の高いものだったり、不条理だったり、あるいは音楽的であったりと、それこそまさしく僕の知っていた演劇を超えていた。物語の最後に抽象性を活かす(Vol.2, Q.4)というのも、そこから影響を受けたといえるかもしれません。
江島:演劇以外だと……『宇宙兄弟』(原作:小山宙哉)ですかね。
久湊:『浦安鉄○家族』は?
江島:
好きだけど……ここはカットでお願いします(笑)
味オンチって言われるくらいなので、けっこうどんな作品でも楽しめるんですけど、主人公が明確で、やりたいことも明確で、それに向かって真っ直ぐ進んでいく……みたいな、けっこう王道のストーリーが好きなんですよ。
久湊:『浦安鉄○家族』は?
江島:
好きだけど……ここはカットでお願いします(笑)
味オンチって言われるくらいなので、けっこうどんな作品でも楽しめるんですけど、主人公が明確で、やりたいことも明確で、それに向かって真っ直ぐ進んでいく……みたいな、けっこう王道のストーリーが好きなんですよ。
久湊:
僕が昔から好きなのは星新一。なにが凄いって、どんなシチュエーションもたったひとことで表現してしまうところ。あとは円城塔さんかな。安易にジャンルを語ることの危険には留意しなきゃいけないんですが、でもやっぱりSFが好きですね。自分の書く作品もSFっぽいと言われることがありますし。
クリストファー・ノーラン監督はわりと初期から見ていますけど『メメント』なんかがよかった。結末から発端まで、時系列を逆向きに映すというトリッキーな設定なんですが、非常に巧みな演出でした。キューブリック作品だと『2001年宇宙の旅』がベストかな。冒頭の、猿が骨を投げるシーンがとても好きなんですよね。時系列に関する演出技法という意味では、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』(アン・リー監督)とか『ユージュアル・サスペクツ』(ブライアン・シンガー監督)も好みでした。
僕が昔から好きなのは星新一。なにが凄いって、どんなシチュエーションもたったひとことで表現してしまうところ。あとは円城塔さんかな。安易にジャンルを語ることの危険には留意しなきゃいけないんですが、でもやっぱりSFが好きですね。自分の書く作品もSFっぽいと言われることがありますし。
クリストファー・ノーラン監督はわりと初期から見ていますけど『メメント』なんかがよかった。結末から発端まで、時系列を逆向きに映すというトリッキーな設定なんですが、非常に巧みな演出でした。キューブリック作品だと『2001年宇宙の旅』がベストかな。冒頭の、猿が骨を投げるシーンがとても好きなんですよね。時系列に関する演出技法という意味では、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』(アン・リー監督)とか『ユージュアル・サスペクツ』(ブライアン・シンガー監督)も好みでした。
Q.10
――長くなりましたが、最後にガクブチファンのみなさまにメッセージを。
江島:
文章にすると上から目線になってしまうのが心苦しいんですが……
僕たちがこうやってWEBやチラシなんかでお客さんに情報を発信したあとは、もう待つことしかできない。会場でお待ちすることしかできないんです。後で映像化される場合もありますが、やっぱり生で観ていただきたいというのが僕たちの本音です。冷やかしでも構いませんので、ぜひ会場に足を運んでいただければなと思います。
江島:
文章にすると上から目線になってしまうのが心苦しいんですが……
僕たちがこうやってWEBやチラシなんかでお客さんに情報を発信したあとは、もう待つことしかできない。会場でお待ちすることしかできないんです。後で映像化される場合もありますが、やっぱり生で観ていただきたいというのが僕たちの本音です。冷やかしでも構いませんので、ぜひ会場に足を運んでいただければなと思います。
久湊:
演劇ってやっぱりお金がかかるんですよね。「やる」側じゃなくて、「観る」側がです。入場料がわりと高めに設定されていることが多くて、映画館で一流俳優の出ているハリウッド映画を見るより高い(笑)でも、その金額分のあたらしい発見がありますし(もちろん時にはハズレもありますが)、僕自身そういう発見があったからこそ、こういう活動をやっています。なので、すこしでも興味があれば……たとえ興味がなくとも、ぜひ劇場に足を運んでください!
演劇ってやっぱりお金がかかるんですよね。「やる」側じゃなくて、「観る」側がです。入場料がわりと高めに設定されていることが多くて、映画館で一流俳優の出ているハリウッド映画を見るより高い(笑)でも、その金額分のあたらしい発見がありますし(もちろん時にはハズレもありますが)、僕自身そういう発見があったからこそ、こういう活動をやっています。なので、すこしでも興味があれば……たとえ興味がなくとも、ぜひ劇場に足を運んでください!
聞き手・撮影:石田幸丸(制作)
Special Interview - Vol.3
特別インタビュー、いかがでしたか?
劇団ガクブチ、まだまだ伝えきれない魅力があります!その続きは劇場で!
劇団ガクブチ、まだまだ伝えきれない魅力があります!その続きは劇場で!
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